超自己満足小説
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わたし北島幸(きたじまさち)と西野平(にしのたいら)は、幼稚園からずっと一緒の幼馴染だ。
母親同士がめちゃめちゃ仲良くて、幼馴染っていうより腐れ縁っていうんじゃない?
記憶はないけど、生まれた病院も一緒だったらしい。
お母さんたちが、この辺に一軒しかない産婦人科で意気投合して、一緒のママサークルに入り、わたしたちを同じ幼稚園に入れたのが始まり。
小・中学校は学区指定で仕方なく同じ学校へ。
高校は、わたしちょっとがんばって、家から一時間もかかるとこに入ったのに。
同じ電車に乗って、同じ駅で降りるあいつを見たときにゃ、ほんとに驚いたわよ。
この駅で降りるのは、うちの学校の生徒だけだし。
視線に気づいた平は、なぜか足を緩め、その背中がゆっくりわたしに近づいてきた。
「お、おはよ。」
一応、あいさつはする。
「おお」
なによ、それだけ?
失礼なヤツ。
「あんたなんでいんの?」
「この学校だから。」
学ランの襟に付いた校章を、ちらりと見せる。
そんなことは、分かってるわよ。
「あんた、そんなに頭良かったっけ?」
「それはこっちの台詞。」
「・・・なんでここなのよ。」
「このへんで水球があるガッコ、ここしかないんだ。」
へ~え、水球なんてやりたかったんだ。
小さいときからスイミング通ってたのは知ってたけど、水球とはね・・・。
「文句ある?」
「う・・・。」
文句?文句なら山ほどありますよ。
まず、見下すように見下ろすのだけはやめてよね。
いつの間にかわたしを抜いていた身長は、あっという間にわたしを引き離して、今じゃ見上げないといけないくらいになっている。
「さち~、おはよ~~。」
「おはよ~なっち。」
友達の菜摘が来たので、そちらに顔を向ける。
菜摘は小声で言った。
「ごめんね、邪魔した?」
「ぜ~んぜん。」
もしかして、わたしたちが仲良く並んで登校してると思った?
そんなの、ぜったいありえないわよ。
「西野ぉ~~」
ほら、向こうも友達が来て、離れていった。
あいつらから少し先に進んで、わたしは校門をくぐった。
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母親同士がめちゃめちゃ仲良くて、幼馴染っていうより腐れ縁っていうんじゃない?
記憶はないけど、生まれた病院も一緒だったらしい。
お母さんたちが、この辺に一軒しかない産婦人科で意気投合して、一緒のママサークルに入り、わたしたちを同じ幼稚園に入れたのが始まり。
小・中学校は学区指定で仕方なく同じ学校へ。
高校は、わたしちょっとがんばって、家から一時間もかかるとこに入ったのに。
同じ電車に乗って、同じ駅で降りるあいつを見たときにゃ、ほんとに驚いたわよ。
この駅で降りるのは、うちの学校の生徒だけだし。
視線に気づいた平は、なぜか足を緩め、その背中がゆっくりわたしに近づいてきた。
「お、おはよ。」
一応、あいさつはする。
「おお」
なによ、それだけ?
失礼なヤツ。
「あんたなんでいんの?」
「この学校だから。」
学ランの襟に付いた校章を、ちらりと見せる。
そんなことは、分かってるわよ。
「あんた、そんなに頭良かったっけ?」
「それはこっちの台詞。」
「・・・なんでここなのよ。」
「このへんで水球があるガッコ、ここしかないんだ。」
へ~え、水球なんてやりたかったんだ。
小さいときからスイミング通ってたのは知ってたけど、水球とはね・・・。
「文句ある?」
「う・・・。」
文句?文句なら山ほどありますよ。
まず、見下すように見下ろすのだけはやめてよね。
いつの間にかわたしを抜いていた身長は、あっという間にわたしを引き離して、今じゃ見上げないといけないくらいになっている。
「さち~、おはよ~~。」
「おはよ~なっち。」
友達の菜摘が来たので、そちらに顔を向ける。
菜摘は小声で言った。
「ごめんね、邪魔した?」
「ぜ~んぜん。」
もしかして、わたしたちが仲良く並んで登校してると思った?
そんなの、ぜったいありえないわよ。
「西野ぉ~~」
ほら、向こうも友達が来て、離れていった。
あいつらから少し先に進んで、わたしは校門をくぐった。
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プロフィール
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綾部 叶多
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非公開