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超自己満足小説
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どうしたって気になるじゃない?
あいつのことじゃないわよ。
親友の、恋の行方よ。

菜摘からの伝言を受けた平は、昼休みになるとすぐに、教室を出て行った。
後を追うようにして、菜摘も出て行く。
「ううう・・・。」
気になる~~。
今頃二人は、水球部部室ウラで、何を話しているんだろ・・・。
菜摘なら、断られる理由なんてないもんね。
スタイルいいし、女から見ても美人さんだし、お弁当も時々自分で作ってくるくらい料理もできるみたいだし・・・。
平ってのがちょっといただけないけど、はたから見れば、お似合いのカップルになるんじゃないかな・・・。
なんて。
あれこれ考えていたら、菜摘が教室に戻ってきた。
う~ん、なんだか微妙に嬉しそうに見えるんですが・・・。
「・・・おかえり。」
「ん、ただいま~。」
こりゃ、いい返事だったのかも?
私が黙ったまま菜摘を見ていると、彼女はちょっと照れたように微笑んでわたしを見返した。
「・・・聞きたいんでしょ?」
「うん・・・。」
菜摘はひどく焦らすように間をおいて、口を開いた。
「あのね・・・。」
「うん・・・。」
「あ~~、さち、そんな顔して~。付きあってほしくないなら最初からそう言ってくれればよかったのに~!」
「はあ??」
なに言ってんの、この子。
「安心してよ。西野くん、今は誰ともつきあう気はないんだって。」
「はあ・・・。」
今度は違うため息。
断られちゃったわけ?
あいつ、なに考えてんのよ。
「なっち・・・。」
「全然気にしてないわよ。はっきり振られたわけじゃないから、まだ希望は残っているけどね。」
「そりゃそうかもだけど。」
「今は水球に夢中だから、女と付き合ってるヒマないんだって。」
なによそれ?えらそうに。
「気になってたんでしょ?西野くんが私と付きあっちゃうんじゃないかって。」
「なっち、やっぱり勘違いしてる。」
「なにを?」
「わたしが気になったのは、平じゃなくて、なっちのこと。ま、安心はしたよ。あんなのと付きあわなくてよかったなあと。」
「・・・よく言うわよ。」
菜摘は呆れた顔をしていたが、それ以上言っても無駄だと思ったらしく、話題を変えてきた。
「協力してくれてありがとう。今度は幸の番ね。誰かいないの?気になる人・・・西野くん以外で。」
だからあいつは関係ないって。
「いないよ。だ~れもいない。」
「部長なんてどお?」
「ぶちょ??」
なんでそんな人が出てくるんだ?
「だって部長、幸のこと気に入ってるよ~。」
「はあ、そんなことあるわけ・・・」
「北島ぁ~~、お呼び出し~~。」
ん?誰だ?
教室の入り口のほうを見ると、吉沢が手招きしている。
ああ、いつの間にか平も戻ってたんだ・・・。
「誰だろ。行ってくるね。」
わたしは席を立った。

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綾部 叶多
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当ブログについて

はじめまして。
こちらは綾部叶多が管理する妄想小説ブログです。
管理人の萌えツボをひたすら刺激するためだけの話がおいてあります。
管理人はリアル生活において低血糖なため、糖度が若干高めになっております。
お口に合いますか存じませんが、よろしければどうぞご賞味くださいませ・・・。




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