超自己満足小説
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知らなかった。
U15から声がかかっちゃうような、そんなすごい選手だったなんて。
和希は夕べの純の話を思い出していた。
純はちっとも悪くないじゃないか・・・。
それまで噂でしか聞いていなかった真相を知って、ますます疑問に思う。
サッカーやめて、遊び人になった理由。
「他に何か、あるのかな・・・。」
思わず口にしていたようだ。
前の席の男が振り返る。
「何か言った?」
「ううん、べつに・・・。」
そうだ。知ってそうな人に聞いてみよう。
そう思い直して、席を立った。
「俺も、よく知らないんだけど・・・。」
言葉を濁しながら、早川は答えた。
早川はサッカー部だし、去年の事件のことを最初に教えてくれたのは彼だ。
情報通なのだろうと思って、声をかけてみた。
「家のほうで、いろいろあったみたいで。」
家、か。そういえば、母親が来ていた事を思い出す。
「お母さん、見たよ。純、冷たく当たって、『帰れ』って。」
「許せてないんだよ。」
言葉を選ぶように早川は続けた。
「去年の今頃基樹が退学して、純も停学になったから実家帰ってたんだ。その時・・・。」
早川は一度、口を閉じたが、意を決したように開いた。
「自分が、母親が浮気してできた子だって知って。」
「・・・お父さんの子じゃないってこと?」
「そう。血液型で分かって。母親を問い詰めて白状させたって言ってた。」
それで、あの態度なんだ。
「それからかなあ。『女なんて、馬鹿だ』って言うようになって。ほら、純はガタイもいいし顔だって悪くないだろ?それにこの辺じゃ有名人だし。それまでサッカーしか興味なかったのに、急に遊びだしちゃってさあ。」
早川は純の夜遊びに付き合ったときのことを語った。
「でも、最近減ってきてるじゃない?門限も守ってるみたいだし。・・・あ~あ。またサッカーやらないかなあ・・・。」
早川はそう言って大きく伸びをした。
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U15から声がかかっちゃうような、そんなすごい選手だったなんて。
和希は夕べの純の話を思い出していた。
純はちっとも悪くないじゃないか・・・。
それまで噂でしか聞いていなかった真相を知って、ますます疑問に思う。
サッカーやめて、遊び人になった理由。
「他に何か、あるのかな・・・。」
思わず口にしていたようだ。
前の席の男が振り返る。
「何か言った?」
「ううん、べつに・・・。」
そうだ。知ってそうな人に聞いてみよう。
そう思い直して、席を立った。
「俺も、よく知らないんだけど・・・。」
言葉を濁しながら、早川は答えた。
早川はサッカー部だし、去年の事件のことを最初に教えてくれたのは彼だ。
情報通なのだろうと思って、声をかけてみた。
「家のほうで、いろいろあったみたいで。」
家、か。そういえば、母親が来ていた事を思い出す。
「お母さん、見たよ。純、冷たく当たって、『帰れ』って。」
「許せてないんだよ。」
言葉を選ぶように早川は続けた。
「去年の今頃基樹が退学して、純も停学になったから実家帰ってたんだ。その時・・・。」
早川は一度、口を閉じたが、意を決したように開いた。
「自分が、母親が浮気してできた子だって知って。」
「・・・お父さんの子じゃないってこと?」
「そう。血液型で分かって。母親を問い詰めて白状させたって言ってた。」
それで、あの態度なんだ。
「それからかなあ。『女なんて、馬鹿だ』って言うようになって。ほら、純はガタイもいいし顔だって悪くないだろ?それにこの辺じゃ有名人だし。それまでサッカーしか興味なかったのに、急に遊びだしちゃってさあ。」
早川は純の夜遊びに付き合ったときのことを語った。
「でも、最近減ってきてるじゃない?門限も守ってるみたいだし。・・・あ~あ。またサッカーやらないかなあ・・・。」
早川はそう言って大きく伸びをした。
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プロフィール
HN:
綾部 叶多
性別:
非公開