超自己満足小説
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清学=清稜学院は、中等部・高等部とそれに続く大学で構成されている。
男子校なので、女子は皆無。
自宅から遠い、など、事情のある生徒には学生寮も用意されている。
進学校として有名だが、最近はスポーツにも力を入れ、少しずつその成果が上がってきている。
4月。中等部から上がってきた生徒と受験して高校から入学してくる生徒が、揃って入学式を迎えた。
新入生代表のあいさつは、中等部首席だった日下守。
中学時代に生徒会長として慣れた壇上での挨拶に、教員も安心して聞き入っていた。
式典が終わると、各々教室へ向かう。
クラス分けは成績順になっている。
少し出遅れた守は、一組の教室に急いだ。
「やっぱり、同じクラスになったね。」
かわいらしい声で話しかけてくるこの生徒。
守は目を細め、その顔をしっかり見た。
「最後の試験、がんばってよかった。」
「和希なら大丈夫だと思ってたけど?」
和希は「そお?」と言うと教室の奥に目をやった。
「純まで同じとは、思わなかったでしょ?」
教室の隅に、眠そうな顔の生徒が座っている。
「夕べ、早く寝ろって言ったのにさあ・・・。」
日下、九条、と並んでいる席に座る。
「一番いけない春休みの過ごし方をしたんだよ。」
和希はため息をつきながら純の方を見た。
「部活、何か入らないの?」
守の顔を覗きこんで、和希が尋ねた。
「うーん、また生徒会の仕事ができれば良いと思っているけど・・・。」
「そおか。俺、なにかやろうかな・・・。」
そこで守は「あれ?」と違和感に気付く。
「和希、『おれ』って言った?」
「あ、分かった?」
てへっと笑って、和希は答えた。
「高校生にもなって、『ぼく』は可笑しいでしょ?まだ慣れないけど、変えてみた。」
自慢げに話すのを見て、守は、そのままでもいいのにな・・・と考えていた。
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男子校なので、女子は皆無。
自宅から遠い、など、事情のある生徒には学生寮も用意されている。
進学校として有名だが、最近はスポーツにも力を入れ、少しずつその成果が上がってきている。
4月。中等部から上がってきた生徒と受験して高校から入学してくる生徒が、揃って入学式を迎えた。
新入生代表のあいさつは、中等部首席だった日下守。
中学時代に生徒会長として慣れた壇上での挨拶に、教員も安心して聞き入っていた。
式典が終わると、各々教室へ向かう。
クラス分けは成績順になっている。
少し出遅れた守は、一組の教室に急いだ。
「やっぱり、同じクラスになったね。」
かわいらしい声で話しかけてくるこの生徒。
守は目を細め、その顔をしっかり見た。
「最後の試験、がんばってよかった。」
「和希なら大丈夫だと思ってたけど?」
和希は「そお?」と言うと教室の奥に目をやった。
「純まで同じとは、思わなかったでしょ?」
教室の隅に、眠そうな顔の生徒が座っている。
「夕べ、早く寝ろって言ったのにさあ・・・。」
日下、九条、と並んでいる席に座る。
「一番いけない春休みの過ごし方をしたんだよ。」
和希はため息をつきながら純の方を見た。
「部活、何か入らないの?」
守の顔を覗きこんで、和希が尋ねた。
「うーん、また生徒会の仕事ができれば良いと思っているけど・・・。」
「そおか。俺、なにかやろうかな・・・。」
そこで守は「あれ?」と違和感に気付く。
「和希、『おれ』って言った?」
「あ、分かった?」
てへっと笑って、和希は答えた。
「高校生にもなって、『ぼく』は可笑しいでしょ?まだ慣れないけど、変えてみた。」
自慢げに話すのを見て、守は、そのままでもいいのにな・・・と考えていた。
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プロフィール
HN:
綾部 叶多
性別:
非公開