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超自己満足小説
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翌月曜日に、和希と純が校門をくぐると、守が樋口を捕まえて、何か話しているのが見えた。
それを見た純が、にやりと笑って和希を見下ろした。
「昨日のアレ、デートだよな。」
「何言ってんだよ。友達と出かけただけじゃないか。」
「お前のこと邪まな目で見てるぞ、あいつ。」
「違うよ!純のばか!!」
純は思わず和希の頭をクシャクシャっとし、笑いながら言った。
「ふうん、そうかね。あいつはゲイか?ホモか?」
「樋口はノーマルだよ!」
むきになり、顔を真っ赤にして怒る和希を見て、(ばれなくてよかったな。)と思う純だった。

「守、樋口となに話してたの?」
「いや、ちょっとね。気付いてはないかなと思って。」
守は「話しぶりでは、大丈夫だったみたい」と言った。
「そんなヘマはしないよ。でも・・・。」
和希は口をつむんで下を向いたが、決心したように言った。
「いつかは、話さなきゃとは思ってる。」
「そうだね。」
守は何か言いたげだったが、和希が俯いたままだったのでそれ以上話すのをやめた。
「それよりさ、純のことだけど。」
和希が顔を上げて、再び話を始めた。
「聞いたよ、事件のこと。それから、お母さんのことも。許せない気持ちは分かるけど・・・。」
「そうか、聞いたんだ。」
「うん。・・・でも、もったいないよね。身体能力に恵まれてて、才能もあるっていうのに。球技大会で見てたけど、純ってば全然やる気ないのに、ボール持つと身体が反応しちゃってさあ。2回ともキレイに入ってたよね。いい顔しちゃって。本当にサッカー好きなんだなあって。」
言葉を区切って、空を見上げる。
「俺、純がサッカーするの、見たいなあ・・・。」
黙って聞いていた守が、口を開いた。
「やらせてみない?」
「え?」
「和希が、純をやる気にさせればいいんだよ。この半年で、ずいぶん変わった。あと一押しすれば、きっとまたやる気になるよ。」
「・・・でも、どうやって・・・?」
「今、俺に言ったことを、そのまま純に言えばいいんだよ。」
守は微笑んで、和希の頭を撫でた。

樋口を捕まえ、昨日のお礼と「お返しがしたい」ということを伝えた。
向こうから誘ったとはいえ、奢られっぱなしでは気分が悪い。
かたくなにお返しを拒む樋口に、無理やり食事をおごらせる約束をして、和希は寮に戻ってきた。
純は、部屋にはまだ帰ってきていなかった。
サッカーをやめた後、こうして遊びまくっているのは、本人も辛いのかもしれない。
俺にやりたいことがなくて、虚しい気分になるのと同じように。
だったらもう一度、好きなことができたら良いのに。
和希はそう思いながら、純の帰りを待ちわびた。

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綾部 叶多
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当ブログについて

はじめまして。
こちらは綾部叶多が管理する妄想小説ブログです。
管理人の萌えツボをひたすら刺激するためだけの話がおいてあります。
管理人はリアル生活において低血糖なため、糖度が若干高めになっております。
お口に合いますか存じませんが、よろしければどうぞご賞味くださいませ・・・。




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