超自己満足小説
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
宮城はあまりやる気を見せず、自らボールを拾いに行こうとしない。
それでもシュートを1度決め、0-1で俺たちは負けていた。
「じゅ~ん!まじめにやれ~!」
あの声は?
ちらりと声のした方へ目を向けると、九条が応援に来ていた。
隣にはやっぱり日下。
何だか気分の悪くなった俺は、ボールを受けとると一気に駆け出した。
くそ!いいとこ見せてやる!!
ちゃんと見てろよ、九条。俺の、愛の、シュートだ!
「でええええい!!」
おおおっ。
点の入ったことを知らせる笛が鳴った。
「お前、バッカじゃねえ?」
俺の入れたのは二組のゴール。
顔面でボールを受けた下川が、地面で転げまわっている。
や、やべえ・・・。
恐る恐る声をかける。
「だ、大丈夫??」
「大丈夫のわけねえだろ!!」
下川を保健室に連れて行くとき、ちらりと九条を見ると、日下と一緒に大笑いしているところだった。
「見てたよー、すごかったねぇ・・・」
九条はまたクスクスと笑い出した。
「ま、まあな・・・。」
俺は脚を使うのは苦手なんだよ!!
ひとりやさぐれていると、九条は笑いをこらえながら言った。
「純がね、バスケってオウンゴールありなのかって・・・。」
そう言うと、またクスクスと笑う。
・・・う~ん、かわいい。
「和希、行くぞ。」
宮城が迎えに来た。
「あ、うん。じゃ、また。」
「あ、あのさ。」
俺は思いたって話を切り出した。
「え、映画、行かね?」
「映画?」
首をかしげ、きょとんとしている。
「うん、来週公開の、ほら、あれ。」
「・・・いいよ、行こう。」
俺はホッとして胸をなでおろした。
「じゃ、約束。」
「うん。」
九条は宮城に駆け寄ると、仲良く並んで帰っていった。
約束をした日曜日。
映画館のある駅の前で待ち合わせをした。
時間よりちょっと早めに来たつもりだったが、九条はもうそこに立っていた。
「おはよう。」
う~ん、私服もカワイイ・・・。
ちょっと大きめのパーカーにハーフパンツ。
袖口から覗く腕がなんとも・・・。
「混んでるかなあ。」
「ああ、でも前売り買っておいたから。」
「準備いいねえ。」
そりゃ、デートだもの・・・ん?デート?
俺、九条とデートしちゃってるの??
途端にヘンな汗が出てきた俺。
「どうかした?」
あああ、頼むからその上目遣いはやめてくれ・・・。
BACK NEXT
それでもシュートを1度決め、0-1で俺たちは負けていた。
「じゅ~ん!まじめにやれ~!」
あの声は?
ちらりと声のした方へ目を向けると、九条が応援に来ていた。
隣にはやっぱり日下。
何だか気分の悪くなった俺は、ボールを受けとると一気に駆け出した。
くそ!いいとこ見せてやる!!
ちゃんと見てろよ、九条。俺の、愛の、シュートだ!
「でええええい!!」
おおおっ。
点の入ったことを知らせる笛が鳴った。
「お前、バッカじゃねえ?」
俺の入れたのは二組のゴール。
顔面でボールを受けた下川が、地面で転げまわっている。
や、やべえ・・・。
恐る恐る声をかける。
「だ、大丈夫??」
「大丈夫のわけねえだろ!!」
下川を保健室に連れて行くとき、ちらりと九条を見ると、日下と一緒に大笑いしているところだった。
「見てたよー、すごかったねぇ・・・」
九条はまたクスクスと笑い出した。
「ま、まあな・・・。」
俺は脚を使うのは苦手なんだよ!!
ひとりやさぐれていると、九条は笑いをこらえながら言った。
「純がね、バスケってオウンゴールありなのかって・・・。」
そう言うと、またクスクスと笑う。
・・・う~ん、かわいい。
「和希、行くぞ。」
宮城が迎えに来た。
「あ、うん。じゃ、また。」
「あ、あのさ。」
俺は思いたって話を切り出した。
「え、映画、行かね?」
「映画?」
首をかしげ、きょとんとしている。
「うん、来週公開の、ほら、あれ。」
「・・・いいよ、行こう。」
俺はホッとして胸をなでおろした。
「じゃ、約束。」
「うん。」
九条は宮城に駆け寄ると、仲良く並んで帰っていった。
約束をした日曜日。
映画館のある駅の前で待ち合わせをした。
時間よりちょっと早めに来たつもりだったが、九条はもうそこに立っていた。
「おはよう。」
う~ん、私服もカワイイ・・・。
ちょっと大きめのパーカーにハーフパンツ。
袖口から覗く腕がなんとも・・・。
「混んでるかなあ。」
「ああ、でも前売り買っておいたから。」
「準備いいねえ。」
そりゃ、デートだもの・・・ん?デート?
俺、九条とデートしちゃってるの??
途端にヘンな汗が出てきた俺。
「どうかした?」
あああ、頼むからその上目遣いはやめてくれ・・・。
BACK NEXT
PR
プロフィール
HN:
綾部 叶多
性別:
非公開