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超自己満足小説
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「あら、平くん久しぶり。」
お母さんは陽気にわたしたちを出迎えた。
こんな時間に帰ってくるって、おかしいと思わないの?
「どーも、ご無沙汰してます。」
平も、なにのんきに挨拶してんのよ。
「やだー、堅苦しいこと言わないでよ。私たちの仲じゃない。」
どんな仲なんですか?
「こいつ顔色悪いんで、早退させました。」
「あら、さっちゃん大丈夫?」
お母さんはわたしのおでこに手を当てて、「熱はないみたいだわ」と呟くと、平に向かって言った。
「わざわざありがとう。やっぱり頼りになるのは平くんね。涼ちゃんに幸の行く学校教えといてよかったわ。」
「あ、お、おばさん、俺この辺で。」
「あら、お茶でも飲んでいけばいいじゃない。」
「いえ、俺また学校戻りますんで。じゃ。」
平はわたしに「寝てろよ」と言って、あわただしく出て行ってしまった。

「やっぱり平くんはかっこいいわね。」
お母さんはうっとりとした顔で言った。
「そうかなあ?」
「うん。私の見立てに間違いなし。涼ちゃんにそっくりだから、きっとかっこいい子になると思ってたんだ~。しっかりしてるし、さっちゃんにはぴったりだと思うけどなあ・・・。」
「なんでよ!」
わたしは思わず言い返した。
「なによ、なにかって言うと涼ちゃんが、幹さんがって。平の親と協定でも結んでいるわけ??」
「どうしたのよ急に。」
「急にじゃないわよ!!平なんて!わたしは別にカレシがいるんだから!」
「・・・そうなの?」
あ・・・言っちゃった・・・。
「お・・・お父さんには内緒だからねっ」
「もちろんよ。」
お母さんはそう言うと、なぜかため息をこぼした。

もうすぐ定演だというのに、部活もサボってしまったから、先輩はきっと怒っているだろう。
ただの寝不足なのに。
朝の待ち合わせ場所にはいなかった。
二年の教室に行こうと思ったけど、何を話せばいいのかわからないから、行くのをやめた。
今日、菜摘はお休みらしい。
あっという間に放課後になり、とぼとぼと音楽室へ向かう。
「・・・あれ?」
そっか、講堂で練習だったっけ。
そっとドアを閉めて、音楽室に背を向けた時、どこからか話し声が聞こえてきた。
音楽室手前にある、部室からだ。
女の子の怒ったような声と、男の子の呟き声。
誰だか知らないけど、お邪魔のようだからと忍び足で去ろうとした。
「いい加減にしてよ!」
ん?聞いたことあるぞ、この声。
・・・菜摘だ。
てことは、男は平?
やだ・・・ケンカしてるっぽい。止めなきゃ・・・!!
「ちょっと!二人とも何やってんのよ!!」
「さ・・・幸?!」
「あ・・・ごめん・・・」
菜摘は身体を壁に押し付けられて、逃げ場がない状態になっていた。
「あらやだわたしったら、おじゃましちゃったみたいね~、おほほ~。」
とっさにくるりと向きを変え、
「おっじゃましましたー!」と言って走り去ろうとした。
「待て!幸!」
「やだよ~、待たないよ~~」
私は駆けだす。
「走るな!ぜってえ転ぶ!!」
階段を駆け下りる。
なんで追ってくるのよ!
逃げ切ってやる!!
あと数段、という時に、わたしの足がバランスを崩した。
「っひゃあ!!」
ものすごい音がしたけど、たいして痛くなかった。
ペチャっと座り込んでると、頭上から声がした。
「大丈夫?」
「せんぱあい・・・・」
見上げると、先輩がそこに立っていた。

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プロフィール
HN:
綾部 叶多
性別:
非公開
自己紹介:
当ブログについて

はじめまして。
こちらは綾部叶多が管理する妄想小説ブログです。
管理人の萌えツボをひたすら刺激するためだけの話がおいてあります。
管理人はリアル生活において低血糖なため、糖度が若干高めになっております。
お口に合いますか存じませんが、よろしければどうぞご賞味くださいませ・・・。




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