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超自己満足小説
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「追いかけて、悪かった。」
平はぼそっとつぶやくように言った。
「お前が逃げると、なんかクセで追いかけてしまう。」
なによそれ、条件反射?
「あの・・・何つったっけ?お前の先輩・・・」
「南先輩?」
「ああ、そうだ。・・・助けてもらえてよかったな。」
その後は最悪だったよ。
わたしは口にしかけたことをぐっとこらえた。
平はふうと息を吐くと、またな、と言って背を向けた。
「ありがと。もう痛くないから。」
「ああ。」
平がほんの少し振り向いて、独り言のように言った。
「もう、俺の手助けはいらないな。」
え?と一瞬思う。
・・・ああ、そうか。
「な、なに言ってんのよいまさら。わたしがいつあんたの助けを必要としたっての。」
「・・・・・。」
「な、なによ・・・。ま、とにかくわたしはもう大丈夫だから。」
だから心配要らないよ。
そんなつもりで笑った。
平はまた後ろを向いて、今度は振り返らずに帰っていった。

「なっちごめん、昨日邪魔しちゃって・・・」
「ううん、気にしないで。」
会ってすぐに菜摘に謝ると、あっさりとした返事が返ってきた。
よかった、怒ってないみたいだ。
わたしはなぜか息が苦しかったけど、きっとまた寝不足で酸欠なんだろう。
「ねえ幸。」
「ん?なあに?」
「・・・わたし、もうちょっとだけがんばってみる。」
「うん・・・がんばれ。」
「これでだめだったら・・・最後にする。」
「?」
わたしは菜摘の顔を見た。
「あいつとうまくいってないの?」
「ううん、西野くんは優しいよ。ただ・・・。心ここにあらずって感じになるときがあって。」
「昨日のケンカの原因はそれ?」
「うん、そう、そうかな・・・。いや、それとも違うかな・・・。」
なっちを悩ませるとはこのダメ男め・・・。
「もう少しだけ・・・ゆるしてね。」
「ははっ、わたしの許可なんていらないじゃない。ま、がんばれ!」
菜摘の背中をポンッと叩いた。
菜摘は小さくふふっと笑っていた。

定期演奏会の日は、水球部の試合の日でもあるんだってさ。
知りたくて知った情報じゃないのよ。
お母さん経由で聞いただけよ。
わたしはといえば、あれ以来目も合わせようとしない先輩に「もう気にしてないですよ」オーラを出して、部活を乗り切っているのだ。
部のみんなも、気づかない振りしてくれてる。
傷ついてるのはわたしのほうなんだって、先輩分かってるのかな?
定演が終われば、先輩は引退するから。
がんばれわたし、もう少しの我慢よ・・・。


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プロフィール
HN:
綾部 叶多
性別:
非公開
自己紹介:
当ブログについて

はじめまして。
こちらは綾部叶多が管理する妄想小説ブログです。
管理人の萌えツボをひたすら刺激するためだけの話がおいてあります。
管理人はリアル生活において低血糖なため、糖度が若干高めになっております。
お口に合いますか存じませんが、よろしければどうぞご賞味くださいませ・・・。




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