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超自己満足小説
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「何してるんだ?そんなとこで。」
守は声をかけた。
校舎の二階部分の張り出しているところに腰をかけている和希を見上げる。
「サッカー部がロードワーク出てるんだ。ここからなら、帰ってくるの見えるし。」
「落ちるなよ。」
守は微笑みながら言うと、校舎に入った。
生徒会選挙が近づいているので、何かと忙しい。
まずは職員室で推薦者名簿を受け取り、候補者を絞り込む。
一年生で、生徒会室に出入りしていた生徒の名が並んでいる。
「・・・無難な人選。」
ほぼ名簿のとおり、選挙を行えばよさそうだ。
「今日はおしまい。帰ろうか。」
守は書類を纏めて立ち上がった。

「・・・あれ?」
先ほど和希のいた場所に戻り、姿を探した。
座っていた場所には、誰もいない。
もう帰ったのかと思って、窓を閉めようと近づくと、見慣れた靴が目に入った。
窓枠を乗り越え、張り出しの上に出る。
「・・・寝てる。」
くすっと笑って近づく。
校舎の壁に寄りかかるように、和希は寝ていた。
「こんなとこで寝て・・・。」
守が触れても、起きる気配はない。
「ねえ、和希・・・。」
君は、男を恋愛対象としてみれないって言ったよね。
それは、今も変わらないのかな?
俺はずっと、友達のラインを、超えられないのかな・・・。
顔の両側に手を置いて、そっと顔を近づける。
「和希・・・。」
何度名を呼んだだろう。
何度手を握っただろう。
このままが良いと君が望むなら、俺は出来る限り、そうしよう・・・。
唇が触れる。
離した途端、吐息が漏れる。
「好きだよ。」
傍にいて、隣で笑っていて。
その瞳に映るものが、自分だけなら、なお嬉しい。
それは、一方的な望みだと、解っているのだけど。
守は和希を揺すり起こした。

「う~ん、爆睡してた・・・。」
だろうね。キスしても起きなかったくらいだし。
守は微笑んで、和希を見下ろした。
「サッカー部、いつのまに帰ってきたの?気がつかなかった・・・。出迎えようと思ってたのに。」
和希はがっくりしている。
「もうだいぶ前だよ。お前寝過ぎ。ほら・・・純あそこ。」
指した方向に、純の姿が見える。
「ふっふーん、がんばってるねえ・・・。」
和希は満足そうだ。
「・・・純のこと、好き?」
さりげなく聞いたつもりだった。
「うん、好きだよ。」
「それは・・・。」
男として、好き?そう聞きたかった。
守が躊躇しているうちに、和希が口を開いた。
「なんだか・・・ほっとけないんだ。」
そう言うと、遠くに見える純に視線を送った。
「時々、苦しそうなんだ。はっきりとは言わないけど・・・淋しそうなんだ。」
時々寝ながら魘されているし。
それは守に言わなかった。
「だから、力になってあげたいと思う。俺に出来ることなんて、ほとんど何もないけど。」
和希は純を目で追っていた。
慈愛に満ちた表情で。
守の心が、小さく悲鳴を上げた。


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プロフィール
HN:
綾部 叶多
性別:
非公開
自己紹介:
当ブログについて

はじめまして。
こちらは綾部叶多が管理する妄想小説ブログです。
管理人の萌えツボをひたすら刺激するためだけの話がおいてあります。
管理人はリアル生活において低血糖なため、糖度が若干高めになっております。
お口に合いますか存じませんが、よろしければどうぞご賞味くださいませ・・・。




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