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超自己満足小説
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「まー、派手に転んだみたいね。」
「ううう、すみません・・・」
わたしって、ほんとに鈍い。
「私がまだいる時間でよかったじゃない。」
膝小僧は真っ赤になっているけれど、それ以上の怪我ではないようだ。
保健室で手当てをしてもらい、先輩と一緒に先生にお礼を言って、保健室を出た。
「す、すみません・・・今日講堂だってすっかり忘れてて・・・」
「うん、そうだと思った。」
「昨日もすみません、先に帰っちゃって。いやあれはわたしのせいじゃないんですが・・・」
先輩は目をそらした。
うん、やっぱり誤解されてるんだ。
それなら、率直に聞いちゃおう!
「あの・・・先輩、なんで今朝、いなかったんですか?」
「ごめん、電車に乗り遅れて。」
「めちゃめちゃ言い訳っぽいですよ。」
「やっぱり?」
先輩はやっと少し笑った。
「正直に話すよ。俺、君と西野のことを考えちゃって、どうにもならなくなっちゃったんだ。」
やっぱりそうか。
「あの、先輩、わたし達は・・・」
「昨日はごめん。俺一人で浮かれてて、君のこと考えてなくて。具合悪いなんて、気付かなかったよ。西野に言われるまでは。」
「ただの寝不足ですから・・・」
「西野とは長い付き合いなんだってね。俺には太刀打ちできないよ。」
太刀打つとかそういう問題では。
「あの・・・前にも言ったじゃないですか、わたし達は何の関係もないただの幼馴染だって。」
「うん、それは聞いてる。」
「さっきだって、あいつなっちといちゃついてましたよ?」
「そんなはずがない。」
先輩は驚いた顔をして言った。
「見間違えじゃないのか?」
「いいえ、この目ではっきりと。」
「そんなはずは・・・。まあいい。俺は自分で決めたんだ。誰かに言われたからじゃない。」
また先輩はワケの分からないことを。
先輩は改まって向き直り、わたしの正面に立って頭を下げた。
「ごめん、北島幸さん。俺は君の彼氏失格だ。俺と別れてくれ!」
「・・・はあ??」

お母さんに言っちゃったばかりなのに。
これは私が振られたってことよね・・・・。
今日はやっぱり帰るといって、部活を休んで先に帰ってきた。
先輩はきっと、わたしと平の仲を疑って、この浮気モノ!!ってなカンジで、嫌いになっちゃったんだわ・・・。
「どうしてくれんのよう・・・」
あいつの顔が目に浮かぶ。
また振られちゃったじゃない。
「責任とってよう・・・」
それはできないよね。
だって、あいつには彼女が・・・。
だんだん辛くなってきて、わたしはべそをかきそうになる。
このゆるい坂を上ればわたしんちなんだけどなあ・・・。
「重い・・・」
なぜだろう、いつもより自転車が重く感じる。
「おい、そんなに足痛いのか?」
「た・・・」
すっと自転車が軽くなったので振り返ると、平が自転車の荷台を掴んでいた。
「うん・・・痛い・・・。」
「だから走るなって言ったのに。」
わたしは泣きそうだった。
でもここじゃいやだ。
ぜったい馬鹿にされる。
でも平は、わたしの顔が見えたはずなのに、馬鹿にしたような言葉はかけられなかった。
わたしの顔、見えなかったのかな・・・。
「足、痛い。」
わたしはもう一度つぶやいた。
ったくしょうがねえな・・・と言って、平はわたしから自転車を奪うと、わたしを荷台に乗せて自分も跨った。
「つかまってろよ。」
「うん。」
平の腰に手を回す。
その身体は、がっしりしててお父さんみたい。
おっきくなったね、タラちゃん。
わたしは心の中でつぶやいて、ふふっと微笑んでいた。

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プロフィール
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綾部 叶多
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非公開
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当ブログについて

はじめまして。
こちらは綾部叶多が管理する妄想小説ブログです。
管理人の萌えツボをひたすら刺激するためだけの話がおいてあります。
管理人はリアル生活において低血糖なため、糖度が若干高めになっております。
お口に合いますか存じませんが、よろしければどうぞご賞味くださいませ・・・。




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